知り合いに、リウマチで困ってるお母さんがいました。
料理の際、包丁がしっかりと握れない為に、よく手を切るというのです。

そんな危険な状態をほっとくわけもいかず、工場にある既存のハサミに
少し手を加え、キッチンハサミを作ってあげました。

ただ、これでは普通のハサミとなんら変わりない。
食材には、硬いもの、柔らかいもの、粘っこいもの、、、色々ある。
これらを切れなければ、キッチンハサミとは言えないのではないか。

そして、私自身も高齢者で身体障害者。
歯が悪く前歯でかみ切る事が困難なのです。
自分の為にも食卓で使えるハサミを作る必要がありました。

改良を何度も繰り返し、形、大きさ、バランスを少しづつ変え、
試行錯誤の末、やっと今の形ができました。
まな板を使わず、鍋の中、プレートの上、皿の上、どこでも使え、
料理を作るときにも、食べる時にも使える。　納得の形です。

今度は、私たちだけでなく、 多くの方に料理を楽しんでほしい、
食事を楽しんでほしい、 という思いでシェフ・キッチンハサミ「キヨツナ」を
世に送り出したいと思います。